あかねの日記

惰性で続けるブログ

今日も読書 山本文緒のうつ闘病日記

今日も本を読んでして過ごしている。かなり寒いが、日が出ているので散歩はこれから行こう。

今日の読書はKindle Unlimited で読める、山本文緒『再婚生活 私のうつ闘病日記』。著者の作品は直木賞を受賞した『プラナリア 』以降しばらく追いかけていたが、最近は読んでいなかった。うつで闘病されていたことはこの本の概要を見て知った。

検索してみると、著者は2021年に膵臓がんでお亡くなりになったとのこと。全然知らなかった。好きだった作家が旅立たれていたこと、この文章を書いた方がもうこの世にいないことに、淋しい気持ちになる。

 

『再婚生活』は半分ほど読んだ。うつの症状は目に見えないし、感じ方も人それぞれ違う。どのように苦しいか説明するのは難しいし、病気をよく知らない人に否定されるのも怖い。誰かに完璧に理解してもらうのも難しいし、それを期待しない方がよいとも分かっている。

それでもこの本には、うつ病の苦しさ、焦る気持ち、日々のだるい感じがつづられていて、それ分かるな〜という部分も多い。あとは作中の2003年頃の書籍や音楽について、もう20年近く前なんだなと懐かしくなった。

 

納得した部分を3つほど。

躁鬱やパニック障害や拒食・過食状態の女の人に共通していることを入院して知ったのだが、それは自分でご飯が作れなくなること。

(2003年9月7日)

私も人を助けようと思っても、本当のところは何もできない。人は自分で自分を助けるしかない。

(2003年10月13日)

先生曰く、やはり正月に気疲れして鬱になる主婦はものすごく多いそう。大人の女性で、正月を心から楽しめている人ってどのくらいいるんだろうかと、考え込んでしまった

(2004年1月5日)

ただし、著者はお酒と煙草をかなり嗜まれている様子なので、それは控えた方が良いのではないかと感じた。(と思ったら後半では辞められたようでした。)文庫化の前書きに「反発を覚え怒りを露わにされた方もいらっしゃいました」とあるが、こういう部分に対してなのかと想像する。

私の場合はお酒を飲むと落ち込んでしまう。自分が踏み込む領域でないのは承知だが、誰かが飲み過ぎていると心配になる。

 

がん闘病記である『無人島のふたり-120日以上生きなくちゃ日記-』も気になっている。