妹が東京出張のついでに遊びに来てくれた。昨日は我が家で過ごし、今日は二人で出掛けた。
行き先は上野。東京都美術館で開催中のエゴン・シーレ展を訪れた。
実のところ、この美術展を選んだのに積極的な理由があった訳ではない。(他に予約可能なめぼしいものがなかった。)
実際に覧てみると、いいなと思うものがたくさんあった。シーレ以外にも同時代の画家の作品が多数展示されている。大型で迫力のある絵もいいが、絵の具がぎゅっと詰まったような小型の絵も印象に残った。額縁の合わせ方を見ていて、プロの仕事は素晴らしいと思った。
妹とあの絵が良かったと感想を言い合って、ギャラリーショップでポストカードを数枚購入した。美術展に行ったときはいつも思い出に何枚か買って帰る。
想定より時間が余ったので、東京国立博物館の日本ギャラリーも見て回った。「この壺は高そう」「自分が武将だったら刀の鍔はあれを付けたい」など適当なことを話した。
お昼は『ラ ココリコ 上野本店』というロティサリーチキン(と表現されているがいわゆるローストチキン)が売りのお店に入った。
このレストランと思しきお店が、山本文緒の小説『自転しながら公転する』に登場する。予約した翌日に本を読んで気付き、勝手に運命を感じた。
私は1/4サイズのローストチキンのランチセットを頼んだ。皮はパリパリ、身は柔らかくてさっぱりしている。骨と格闘しながら食べた。かなり野蛮な食べ方をしてしまったのではないかと思う。チキンだけで大満足し、バターライスは入りきらなかった。
妹には、年明けから折に触れて励ましてもらったお礼を伝え、最近の生活や健康な毎日を送るための習慣について話し合った。回復した今のタイミングで会えて本当に良かったと思う。
疲れたらちょっと座ろうと言える仲なのも安心だった。以前なら無理して動いていたと思うが、その辺はさすがに気を付けるようになった。もし逆の立場だったら正直に伝えて欲しいと思うので、私も遠慮せず伝えるようにしている。
早くも次の年末年始は二人で過ごそうと相談している。夫と娘は私の実家に行きたいらしいが、妹と私にとっては全く落ち着かない場所だ。今のところ我が家でごろごろプランが最有力である。