夫と娘が帰ってきて、あっという間に日常が戻ってきた。
急いでいるときや忙しいとき(特に朝夕)は気持ちに余裕がないことがありながらも、生活にリズムというかメリハリというか大きな流れのようなものができるお陰で、とりあえずやることはあるし、だらけすぎずに生きている。
一人のときは「わざわざやる必要なくないか?」と思うくらい洗濯物は少なく、部屋にホコリも舞っておらず、結局やるにしても何となく落ち着かない気分だったけれど、人数が増えるとやるのが前提なので心置きなくできる。毎日の習慣になっていることがなくなると、そわそわするものだな。
とはいえ二人とも朝からいなかったので、引き続き一人の休日を過ごした。
朝から日差しがギラギラ。お盆中に暑さがやわらぐなんてことはなかった。台風接近中は湿気で蒸されるような暑さだったし、晴れの日は気温が上昇して焼かれるような暑さだった。
昨夜は自分としては長く寝た方だったけれど、午前中に眠気に襲われたため一時間半ほど昼寝した。というか『カラマーゾフの兄弟』を読んでいたので眠たくなってきたのかもしれない。おもしろいけど眠気を誘う小説である。
一週間もあれば読めるかなと思っていたけれど、貸出期間いっぱいの二週間はかかりそうだ。一人の時間を十分に確保しても、自分の生産性が上がるわけでも、読書スピードが速まるわけでもないことが分かった。
中身はいい意味で想像と違った。陰気で難解な話かと思いきや、おかしな人がたくさん出てきて、ロシアンジョークを存分にまぶした応酬を繰り広げている。カラマーゾフ父はもっと嫌な親父を想像していたが、やるなと言われたことをやらずにいられない滑稽なおじさんだった(絶対関わりたくはないけど)。
「漫画で読破シリーズ」で予習しておいたのもよかった。説明もなくいきなり話題に上る人物がいたりするので、把握していなければ着いていけなかったと思う。あとは、自分で人物相関図+ニックネームをメモしながら読むと分かりやすい。ネット検索すれば出てくるけど、いきなり見ても理解が追い付かない。
ちょっと日が陰ったところで、散歩がてら外に出る。引きこもりが原因で心身に不調をきたすことは避けたい。長く家にいると、さすがに運動&気分転換もしたくなる。読み終わった本を持ち出して、ブックオフに売却した。
この週末で私の夏休みは終わり。もっと休んでいたかったというのはもちろんあるが、終わってしまうのがとにかく寂しい。