収束したとは言えないものの、新型コロナが五類に移行してから一年以上経つ。
今年に入ってから御朱印集めを本格的に再開したが、しばらく遠ざかっているうちにずいぶん様変わりしたものだと感じる。
主に以下の三点。
1. 大幅な値上げ
以前は一体300円が相場だったが、最近は500円がニュースタンダードになっている。
物価高騰のあおりに乗じて、大幅な値上げ。
見開きの御朱印や、カラフルな印刷の御朱印だと、1,000円・1,500円もザラにある。
優美で繊細な切り絵御朱印が2,000円なんてことも。
2. 書置きのみの増加
以前は御朱印帳に直書きしてくださった寺社仏閣でも、書置きのみのところが増えている。
御朱印を求める人が増える一方で、寺社仏閣側が御朱印を書ける人材を常時確保するのは大変だろうと察する。加えて他の仕事もあるだろうし、マナーの悪い参拝客の相手もいちいちしてらんないだろうし。
墨書き+朱印のシンプルなものでも書置き対応のみだと、正直がっくしくる。(決して寺社仏閣を責めるつもりではなく、このご時世では仕方ないという意味で)
3. 多種多様な御朱印の乱発
期間限定、月替わり、デザイン違い、摂社末社、ご本尊様に七福神、一つの寺社仏閣で多種多様な御朱印が乱発されている。
2010年代初めに御朱印ブームが沸き起こった頃からその傾向はあったが、御朱印関連のガイドブックやポータルサイトで著名な寺社仏閣では、それがますます顕著になっていると感じる。
今まで名も知れなかったが御朱印で一躍有名になった、逆に言えば御朱印しか売りがない、商魂たくましい寺社仏閣も散見される。
もちろん昔ながらの墨書きに朱印を貫く硬派なところもあるが、逆に貴重すぎて出会うと感動すら覚える。
これらの点を目にするうちに、私が求めているのは「普通の御朱印帳に普通に御朱印を書いていただくことなのだ」と明確になった。
デザイン違いだとか、綺麗だけど印刷だとかは求めていない。(限定御朱印や月替わりの御朱印は、訪れたときに縁あって書いていただけると嬉しいけど。)
全種類コンプリートしたいだとかも考えていない。(時間的にも金銭的にも到底無理。)
きちんとお参りして、自分の御朱印帳に墨書きと朱印のノーマル御朱印をいただきたいだけなのだ。(良い雰囲気の寺社仏閣だとなおよし)
古風なお寺のなかには、「札所巡礼の専用納経帳にしか直書きしない」というところもある。
かくなるうえは、専用納経帳を購入してガチめな巡礼に手を出そうかと考える今日この頃である。
そのうち「写経を納める」とかさらに真面目なことをやりだすかもしれない。