あかねの日記

惰性で続けるブログ

たまには最近の文庫を

今日は文庫本を二冊読んだ。どちらも9月に発売されたばかりもの。先週の旅行に持っていこうと購入したが、結局は京極さんを持って行ったので今週に回した。

宇佐美りん『推し、燃ゆ』

芥川賞受賞作。本が薄く、文字が大きく、行間が広いので、一時間も使わずに読めた。ストーリーと設定は、同じく芥川賞の『コンビニ人間』や『むらさきのスカートの女』との共通点が多いように思った。貧困層に位置し、社会に適応できず、特に適応するつもりも無い女性主人公たち。極端な思考、強迫的な行動、頑固なまでの一途さ。描写も人間を単純化・機械化したかのような感じ。

『推し、燃ゆ』の主人公は、自分の支えを失ったあと、どういう風に生きていくのだろう。最後に部屋の掃除を始めていたけれど、新たな推しを見つけたり、現実に立ち向かっていったりするのだろうか。

アンソニー・ホロヴィッツ『ナイフをひねれば

ホーソーン&ホロヴィッツシリーズの四作目。『推し、燃ゆ』の直後に開くと、文字が異様に小さく、ページの端までびっしり詰まっている印象が強化される。

八月に三作目を読んだばかりだったので、詳細を忘れないうちに四作目を読んでおこうと思った。実はまだ途中なので、今夜じっくり読みたい。