あかねの日記

惰性で続けるブログ

小児科の思い出

仕事を中抜けし、娘のインフルエンザ予防接種に行ってきた。

本当は土曜日に行きたかったのだけれど、もたもたしているうちに直近の予約枠が埋まってしまっていた。といより以前は予約なしの先着順だったが、いつの間にか予約システムが導入されていて乗り遅れてしまった。

その都度webサイトで確認しておかねばと思いながらもなかなか動きださないのは、手順や制度の変更があったとき、それらに対応するのをどこか面倒に思っているせいだ。

学級閉鎖のクラスも出ているので早めに受けておきたいと思い、平日午後を予約した。

 

かかりつけの小児科には、娘が生まれた直後からお世話になっている。初めて訪れたのは、たぶん生後二カ月目の予防接種のとき。

そのころの私はすでに様子がおかしくなっていて、常に不安に取りつかれていたし、体中が痛くてたまらなかった。

今でも娘を診てくれている先生に、育児がままならないほど身体が痛い、どうすれば治るのか分からない、と泣きながら話した記憶がある。診察後に看護師さんがご自身の体験を交えて慰めてくれてたのはありがたかったが、自分も同じようにそのうち良くなるとは到底思えなかった。巷のアドバイスも当てはまらなかったり効果が無かったりで、原因も対策も分からないのが不安に拍車をかけた。

そのあとはどうにも立ちいかなくなり義実家と実家で過ごすことになったので、各地域にある別の小児科に通っていた。正式に産後うつの診断を受けて、栄養が自分に回るように母乳を止め、夜は眠れるように睡眠導入剤を飲み、回復して自分の家に戻ってその小児科に再び通えるようになったときは、やたらと感慨深かった。先生に「あのときはありがとうございました」と伝えられた。

他にも保育園に通い出して最初の一か月は毎週のように小児科に通うというド定番の洗礼を受けたり、年末の帰省前日にインフルエンザを発症し航空券の返金に必要な書類を書いてもらったりと、慌ただしい思い出の多い場所である。

待合室で乳児を連れたお母さんを見かける度に、つらくないだろうか、ちゃんと休めているだろうか、しんどいときに頼る人がいるだろうかと、心の中で余計な心配をしている。大変さはそれぞれ違うだろうし、自分と同じような状況だとは限らないけれども。ただの老婆心。

今日は前の席に座っているお母さんの肩越しにじっと見つめてくる赤子が大変かわいらしく、お母さんに気付かれないように密かににこにこしながら心の中で愛でておいた。書いみると不審者感がある。

娘が乳児だったときは泣きださないうちに早く診察を終えて帰りたいというどうにも落ち着かない気持ちだったが、今は落ち着いて周りを見れるような余裕がある。自分はあの頃からあまり成長した気はしないが、娘が成長した分だけ楽になっている。