あかねの日記

惰性で続けるブログ

ピアノリサイタルへ行く

昨夜はピアノリサイタルへ出掛けた。

会場はサントリーホール。奏者はラファウ・ブレハッチというポーランド出身のピアニスト。2005年の第15回ショパン国際ピアノコンクールで優勝している。

 

席で待っている間、ドキドキしすぎて倒れそうだった。ただの聴衆なのに緊張する。

颯爽と舞台に登場するブレハッチ。「本物が目の前にいるなんて…信じられない」と夢中で拍手した。ちょっと小走りしてる姿にときめいた。ていうか脚長いな。

演奏が始まってからは、絶えず耳から流れ込んでくる音が頭の中で鳴り響いて、脳の処理が追いつかずオーバーフロー状態。うつっぽい脳にいきなり大量の幸せ神経伝達物質が飛び交う。目をつむって音だけに集中すると頭がぐらぐらしてくる。視覚情報があった方がよい。

CDで聴くと響きすぎるていように感じるが、ホールでは残響に包まれて気持ちいい。ペダルを踏みかえるときのわずかな音も聞こえる。「こんなに美しい音楽を聴いてしまって罪に問われないのか?」と心配になるくらい素晴らしかった。

ドビュッシーモーツァルトシマノフスキの演目もあったが、やっぱりショパンがくると心の中で盛り上がる。しかしどの演目も響いてくる音にやられる。

私にはピアニストの良し悪しの判断や、技法の解説は到底できないが、ブレハッチはとても好きな演奏だ。むりやり比較すると、反田恭平さんは大胆なサムライのようなイメージを押し出しているが、ブレハッチは上品で思慮深い貴族のような感じがする。控えめなのに華がある。ガツガツしてないところがいい。

昨年の11月からチケットを取っていたので、無事に出かけられて本当によかった。

 

昨日「予定を詰めすぎない」と書いた通り、大きな予定はリサイタルだけで他の時間はごろごろしていた。

辻村深月かがみの孤城』は一気に読んでしまった。生きていることが先につながる、希望の見える終わり方で安心した。むかーしむかし森絵都の『カラフル』を読み終わったときの気持ちに似ている。

娘とのぬりえも進んだ。