娘が小学校の歯磨き指導でミラーが必要とのことで、私の携帯用ミラーを貸し出した。
めずらしくキャラものなのは、中学生の時に友人が誕生日プレゼントとして贈ってくれたものだからだ。もらったときは若かったけれど、あれから二十年以上の月日が流れている。それでもミラーは壊れることなく現役だ。
基本的に仕事用の鞄に入れおり、コンタクトレンズがズレたときの目もと確認用として使っていた。しかし、コロナ以降は出社が減ったため、ミラーの出番もほぼ無くなってしまった。プライベートの鞄にはすでに別のミラーが入っており、特に活用する場面も思いつかないまま。
そんなとき、娘の歯磨き指導にちょうどいいと思い出し、持たせることにした。そのまま娘に使ってもらっている。ミラーにとっても、ミラーとしての本分を全うする方が幸せだろうと思っている。
不要品はすぐにぽいぽい捨ててしまうけど、思い入れがあるものは何年も大切に使っている。人それぞれ、思いがけず長持ちしているアイテムがあるのではないだろうか。他人からすれば「え、まだそれ使ってるの?」と言われそうだけど。
長年連絡を取っていない贈り主の友人も、いまだにこのミラーが現役だとは思いもよらないだろう。
こちらは便せんの話