あかねの日記

惰性で続けるブログ

対人関係療法の書籍

20代前半に摂食障害を患っていたとき、水島広子さんの本に出会った。

当時は独り暮らしで、学校やバイトの帰り道で、毎日のようにコンビニで大量の食料を買い込み、夜中に食べ吐きしていた。体に良くないのは分かっている。お金をドブに捨てているのも分かっている。難解な課題もこなさなければいけない。やることはたくさんある。苦しいし止めたい。明日こそ止めたい。

しかしそれの繰り返し。痩せすぎで生理が止まった。常に貧血ぎみだった。低血圧でふらふらしていた。自分の意思が弱いだけ、やりたくないことから逃げているだけ、と自分を責めていた。

しかし水島さんの本に出会って、私は病気なのだと、治療が必要なのだと気付いた。何より「あなたは悪くない」とう趣旨の言葉に救われた。私が自分を保つために、必要な心の杖だったのだ。

 

もちろんすぐにきっぱり止められたわけではないが、それでも寛解できたのは夫の存在が大きい。自分を受け止めてくれる人がいること、甘やかすだけでなく良くないときはビシッと注意してくれること。ある日「あ、もうやらなくてもいいや」と全く興味がなくなっしまった。それ以来何年も再発していない。

 

認知行動療法」と「対人関係療法」は言葉が似ているので、どのような違いがあるのか少し調べてみた。

対人関係療法とはどういう治療法なのか

 対人関係療法では、まずは「重要な他者」を認識することからはじめます。人間関係の誰ともうまくやろうとするのは不可能です。両親や兄弟姉妹、夫や妻、恋人や大親友など、その人との関係性が自分の気持ちの安定に影響が大きい人を確認します。 このような「重要な他者」との現在の関係に焦点をあてて、その人間関係と症状の関係を理解していきます。そしてその対処法を見つけ出していきます。

認知行動療法はそれぞれの人に変化の方向性が委ねられていて、ゴールというものがありません。極端な認知パターンや、本人のマイナスにつながる認知パターンを修正していきますが、どのように修正していくかは人それぞれです。どのように行動につなげていくのかも人それぞれです。 

対人関係療法が、重要な他者との関係に焦点を置き、その関係性の中で対処法を見つけていく、というのは大いに納得した。私は自分の気持ちを人に伝えるのが苦手で、摂食障害のことも長年周りに隠していた。しかしそれを信頼できる家族に明かし、お互いの気持ちを伝えていく中で、もう必要ないなと止めることができた。

 

うつ病でも、対人関係療法が有効は場合はあるらしい。療法名にとらわれず、自分に合った対処法を見つけていきたい。