あかねの日記

惰性で続けるブログ

古本屋へ行く ドストエフスキーと私

久々に最寄りのブックオフを訪れた。不要な本を売り、何冊か買って帰った。

読み終えた本だけではなく、読み切っていない本も売った。ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』だ。

「これを読めば頭がよくなる気がする」「名作なので読んでおいて損はないのではないか」という邪な理由で、中学生の時に図書館で借りたことがある。数ページで止めた。難解でよく分からない。

社会人になって「今なら読めるかもしれない」と古本屋で購入したが、結局読んでいない。裏表紙のあらすじだけで暗い。これを読む時間があるなら他の本を読みたい。本棚のこやしになっていたので、もう売ることにした。

 

古本屋でおもしろいのは、あるタイトルの新品がこれまでに売れた数の分だけ、本棚に出ている数も増えること。定番の名著やベストセラーは何冊も並んでいる。人気のベテラン小説家は本棚を丸々占めている。100円コーナーでは昔流行った本が幅を取っている。

通常の書店で多く積まれているのは、新刊と最近のベストセラー、次いでコンスタントに数の出る定番本。何か新しいものを探して、中身を確認するために利用することが多い。

一方、古本屋では過去を思い出しながら眺めている。「稲盛和夫松下幸之助を売る人も多いんだな」「超一流の話し方は流行ったな」「定番の語りかけ育児の本は全く使わずに売った」「今は Kindle Unlimited で読める」などなど。

読みそびれた本を見つけて買うこともある。書店では注目していなかった本や、Kindleのオススメではたどり着けない本が目に入るのも面白い。

売ったり買ったりしているが、一生手元に置いておく本はあるだろうか。使うから持っている本はあるけれど、絶対手放さないと思える本はすぐに思い浮かばない。

 

買った本。辻村深月『傲慢と善良』。書店で見かけて気になっていた。

中野雄『ウィーン・フィル 音と響きの秘密』。チーミングの本でお薦めされていた。単純にオーケストラの一体感について知りたい。

 

以前 Kindle Unlimited で読んだ本について。HSPの本かと思ったら、『夢をかなえるゾウ』の劣化版みたいな本があった。がっかりした。メンタルヘルスの本ではなく、自己啓発小説。HSPにはフォーカスしていない。そしてこれを読まなくても『夢を叶えるゾウ』で十分だと思う。