祝日と土曜の狭間。温かい日差しに恵まれた一日。
娘は学校、夫は在宅勤務。私は年休を取ってごろごろしていた。
読書メモ。昨日読んだ本、北村紗衣『批評の教室』。面白くなかった。後半はパラパラっと流して終了。
- 初学者には大変不親切。批評理論の基礎については序盤にさらっと触れられているだけで、詳しい説明は無い。中身も体系的な知識やテクニックというよりかは、偉人の名言に絡めた蘊蓄的なものが多い。すでにある程度批評理論をかじったことのある人を対象読者としているのかもしれない。それか、著者の講義を受ける学生向け。とりあえず初学者向けとは言い難い。
- 例えが大変分かりにくい。洋画のヒット作や英米文学の名作が取り上げられているが、それらに精通している人でないと何を言わんとしているのかちんぷんかんぷんだと思う。いちおう作品の解説はしてくれるが、よく理解できない上にオチを捲し立てられて白ける一方。この本を理解して楽しむには、前提として求められる知識が多すぎる。
- 端々に見え隠れする著者の自己顕示欲および自己正当化がノイズになる。これは批評の本…なのか?
- 批評の書き方というよりは、著者がサブカル系の記事を書くときに気を付けていることをまとめたもの、という印象を受けた。
- この本を読んで「批評って何だっけ…」となってしまった方には、参考文献にも挙げられている廣野由美子『批評理論入門』をオススメしたい。
今読んでいる本、テッド・チャン『息吹』。数カ月前に文庫版が出たので買おうかどうしようか迷っていたが、古本屋でハードカバーが安くなっているのを見つけただめそれを買った。SFは特に先の展開が読めないので、続きが気になってしまいページが進む。