あかねの日記

惰性で続けるブログ

これから関わってゆくこと

特に予定のない土曜日。

午前中は早めに家事&週末の掃除を済ませ、そのあとは本を読んでいた。昨夜、休日が楽しみ過ぎたのか気持ちが高ぶり、夜中にぱっちり目が覚めてそこからなかなか寝付けなかった。本を読む段になってだんだん眠くなってきたので、流れに身を任せて残りの午前中はそのまま寝た。眠いときに寝れる幸せ。

午後は本を読み終えてから散歩へ出かけた。今週の前半は寒かったけど、後半は暖かい日が続いている。散歩に最適。ホームセンターに寄って、娘が学校で植えるためのイチゴの苗を購入した。夏のミニトマトは数粒しか採れなかったけど、イチゴはたくさん実るといいな。

 

読んだ本と読んでいる本について。数カ月前に購入し、そのまま積んでいた本にようやく手を付けた。

一冊目は、上野千鶴子・樋口恵子 編『史上最悪の介護保険改定?!』。

私はまだ介護保険料を課される40歳に達していない。介護保険の存在は知っているが、制度の中身はよく分かっていなかった。最近になって、一体いくら支払うのか、それが何にどう使われるのか知りたくなった。

また、自分の両親も夫の両親も今は元気にしているが、これから先に何が起こるか分からない。どういう制度なのかひとまず把握もしておきたい。

本書を書店で見かけて気になったのと、Amazonレビューで評価が良かったのとで、この機会に読んでみることにした。

改定部分の議論が主なので、基礎知識をもうちょっと仕入れてから読んだ方が分かりやすかったかもしれない。しかし、介護現場において様々な立場で働く方々の抗議を読んでいるうちに、介護保険がどのように改定(改悪)されようとしているか、これまでにも現場がどれほどギリギリの状態だったか、改定されるとどこへしわ寄せがいくのか、といったことがだんだん見えてくる。

特に、第1部 11章「介護保険改定をめぐる議論で見失われていること」(柳本文貴)はなるほどなと思った。

議論の枠組み自体が政府の進める自己負担増・給付抑制を前提にしてしまい、これに反対する、という図式になりがちなことには疑問も感じます。別の枠組はないのかを、事業者の視点から考えてみたいと思います。

一つは、給付の抑え方が、効率化や重点化を図ると言いつつ、実際は複雑な加算・減算の仕組みを増やすなど、かえって手間や運用コストを増やしていることです。このまま現在の延長線上で介護保険をわかりにくくしていくのなら、「最悪度」を深めるだけです。(p.74)

財政抑制の数字だけ見ていては、利用者も家族も事業者も不幸になるだけ。介護保険制度が目指していた介護の社会化を崩壊させることになる。という基本的なことが分かってきた。

 

二冊目は、秋元敏治『自閉症は津軽弁を話さない』。著者または本書に関するオンライン記事を何度か見かけて気になっていたので、古本屋で見つけたときに購入した。

心理学や精神疾患に関する本を読んでいてうちに出てきた、どういうことなのか知りたいという知的好奇心が八割。私は基本部外者だが全く関係ないかと言えばそうでもない件があり、世の中の制度を知っておきたいという実用的観点が一割。自分がうつ病になったときに誤解や偏見を持たれたくないと思ったので、無知と無関心により無意識的に無理解で不寛容な言動を取らないようにしたいというのが一割。そういった理由で、細く長く基礎知識を仕入れておこうと試みている。

今は半分ほど読んだところだが、自閉スペクトラム症そのもののについての解説ではなく、研究としていかに仮説を立てて検証するかというプロセスが詳しく書かれていて、それはそれでとてもおもしろい。

社会性とは何か?方言の役割とは?言語をどのように学んでいるか?など単独の学問分野では到底収まりきらない話に広がっており、それらを根気よく繋げていくところに著者の凄さを感じた。